気圧が下がると何が起きる？── カラダの中の科学

低気圧が近づくと、体の中では次の反応が起きます。

　・血管が拡張　→ 血流が遅くなる
　・細胞内外の水分バランスが変化　→ むくみやすい
　・神経が過敏になる　→ 頭痛・関節痛・だるさ
　・カルシウムイオンの調整が乱れる　→ 筋肉が重い・反応が鈍い

特に、カルシウムイオンは神経信号のON/OFFに関わる物質です。
低気圧で自律神経が乱れると、このスイッチ操作が遅くなり、体が「動こうとしても反応が遅れる」感覚につながります。

だから低気圧の日の倦怠感は、怠けではなく、生理反応なんです。感じていることは、体が環境に必死に合わせようとしているサインなのです。

世代で違う低気圧反応、なぜ若者より大人がつらい？

おもしろいことに、同じ天気でも感じ方は人それぞれ。
特に、次の人ほど反応しやすい傾向があります。

　・仕事や子育てでストレスが多い人
　・運動不足の人
　・睡眠が浅い人
　・骨密度が低い・カルシウム不足気味の人
　・冷え体質や筋肉量が少ない人

年齢を重ねるほど、自律神経の切り替え速度が遅くなるため、低気圧の変化に対応しづらくなります。

また、骨密度が高く、カルシウムイオンが体内でスムーズに使える人は、筋肉の反応性が良く、血管調整が得意なので、天気の変化に強い傾向があります。
　「不調が多い ＝ 弱い体」
ではなく、天気という外部ストレスに対し、調整力が追いついていないだけです。

今日からできる「低気圧対策」

薬に頼らなくても、体は整えることができます。ポイントは 「溜めずに流す」ことです。

すぐできる習慣は、これ!!

✔ 首と肩を温める（レンジ蒸しタオル◎）
　 → 血流改善で頭痛・だるさが軽減。

✔ 深呼吸より“吐く呼吸”を長く
　 → 迷走神経が刺激され、自律神経が整う。

✔ 軽いストレッチ・ウォーキング
　 → 筋肉が動けばカルシウムイオンも動き出す。

✔ 寝る前のデジタル断食
　 → 自律神経の過緊張をリセット。

✔ カルシウムイオン補給（水・食品）
　 → 筋肉・神経・血管の調整を助ける。

特に、水分補給は効果的。
低気圧では体がむくんでいても中は脱水ぎみになるため、「巡りやすい体」づくりが必要です。