眠気はどうやって来る？──脳のおつかれサイン

眠気は「自然に来るもの」と思われがちですが、実は脳の中ではかなり科学的な動きが起きています。日中にたまった情報や刺激を処理し続けると、脳は少しずつ「疲労物質」を蓄積していきます。

この疲労物質が、神経細胞のカルシウムイオンの流れに影響を与え、「そろそろ休ませて！」という信号を出すのです。

さらに、脳の「睡眠中枢」にある神経細胞は、カルシウムイオンの量で活動リズムを調整しています。
　・カルシウムイオンが多い → 緊張気味モード
　・流れが落ち着く → 眠りやすいモード

スマホで動画を見続けたり、SNSを何時間も追いかけたりすると、脳がずっと興奮状態になり、カルシウムイオンの流れが「起きてる方向」に固定されてしまいます。だから、寝る前スマホで目が冴える現象は、気のせいじゃなくて完全に理屈があるんです。

眠気とは、脳が休息モードに切り替わるサインです。その切り替えエンジンの一部を担当しているのが、カルシウムイオンなんですね。

寝つけない原因は「神経のブレーキ不足」？

「布団に入ったのに眠れない…」
そんな夜、ありますよね。そのとき体の中で何が起きているかというと、神経のブレーキが弱い状態になっています。

私たちの体には、
　・アクセル役（興奮）
　・ブレーキ役（リラックス）
の2つがあり、それぞれ別の神経が担当しています。
カルシウムイオンは、このアクセルとブレーキの切り替えにも関わっています。

ところがストレスが多い日、カフェインを取りすぎた日、スマホを遅くまで触った日などは、神経のアクセル側が優位になり、カルシウムイオンの流れが「戦闘モード」に偏ってしまうのです。

結果──、
　・心拍が上がり気味
　・頭が変に冴える
　・考えごとが止まらない
　・寝ても浅い眠りになる
という現象が起こります。

逆に言えば、カルシウムイオンの流れが落ち着き、「神経のブレーキ」が効くと、眠りは驚くほどスムーズになります。

睡眠が変わる4つのイオン習慣

① 寝る1時間前の「脱スマホ」

ブルーライトに難ありというより、脳の興奮をつくる視覚的な刺激（情報量）が問題なのです。

② カフェインは夕方以降カット

カルシウムイオンの興奮モードが続くので、眠気が来にくくなります。カフェインは神経のカルシウムイオンの流れを変え、アクセル側に偏らせます。寝つきが悪い日はまずここを調整。

③ ゆるいストレッチで“神経のリセット”

筋肉を軽く動かすと、カルシウムイオンが筋収縮に使われ、そのあと神経の緊張がスーッと下がります。深呼吸とセットでさらに効果UP。

④ 水分バランスを整える

イオンの流れは“水の中”で起きます。脱水気味だと電気信号が乱れ、眠りの切り替えがスムーズにできません。

とにかくスポーツドリンクでなくても、普段の水分補給でOK。カルシウムイオン水であればなおさらよいでしょう。眠りにくいと感じた日の夜は、この4つを思い出してくださいね。