骨はカチコチの固形物でなく、毎日つくり直される

「骨は固いパーツの集まり」
そう思ってる人が多いんですが、実は骨って 超アクティブな臓器 です。

骨の中では、
　・骨を壊す細胞（破骨細胞）
　・骨を作る細胞（骨芽細胞）
が、24時間ずっと入れ替わり作業をしています。これを「骨リモデリング」と呼びます。で、ここがポイント。

骨芽細胞が働くためには、カルシウムイオンの電気刺激が必要 なんです。身体の中のカルシウムイオン量が安定しているほど、「作る細胞たち」の仕事がスムーズに進みます。

逆にこんな状態だと骨づくりが止まりやすい：
　・食事が乱れがち
　・運動が少ない
　・ストレスが多い
　・寝不足
　・カフェイン摂りすぎ
　・インスタント食品が多い
これらは「骨の材料不足 ＋ イオンの乱れ：を引き起こすので、若い人ほど骨密度が伸びにくくなります。

つまり、
　「骨は毎日つくり直されている → 毎日の習慣で強くも弱くもなる」
ということなんです。

若い人の“骨密度の落とし穴”

実は10代～20代が一番リスク高い？
意外かもしれませんが、「骨密度が低めの若者」は、年々増えています。生活スタイルの変化が大きな理由です。

① スマホ＆デスク姿勢で「重力刺激」が足りない
骨は「負荷がかかった場所を強くする」という性質があります。つまり、
　「動かない ＝ 骨に刺激が入らない ＝ 密度が上がらない」。
特に若い層は、座ってスマホ → 座って勉強 → 座って仕事、の繰り返しで、本来伸びるはずの「20代ピーク」が低くなっています。

② 食事が偏る
　・牛乳苦手
　・朝はパンとコーヒーだけ
　・外食中心
　・カルシウムよりタンパク質ばかり
こんな食生活では、骨の材料も、イオン環境も不足しがち。

③ ストレス＆寝不足
骨芽細胞は「睡眠中」に活発になります。夜更かし生活が続くと、骨づくりのチャンスを逃し続けることに。

そして、ここでも カルシウムイオンの働き が密接に関わっています。
　「ストレスでイオンが暴走 → 骨の材料が流れる → 骨密度が伸びない」
若いほど、その影響はそのまま「将来」に跳ね返ります。

今日からできる骨密度アップ習慣──若いうちが最強

骨密度は、10代〜20代が伸ばす大チャンス。いまやれば、未来の自分にめちゃくちゃ有利です。今日からできる方法を厳選して紹介します。

① 「立つ・歩く・跳ぶ」だけでOK
骨は“重力”で強くなります。毎日10〜20分のウォーキングだけでも骨芽細胞のスイッチが入ります。ジャンプ運動は背骨と脚に良い刺激。

② カルシウム＋ビタミンDをセットに
どちらか一方では吸収率がガタ落ち。日光に5〜10分当たるだけでもビタミンDは自然に作られます。

③ カフェイン＆砂糖をちょっと減らす
これらは“カルシウム流出”を加速します。飲みすぎてる人は、まず1日1杯減らすことから。

④ カルシウムイオンを意識する
骨づくりは材料だけでなく、骨芽細胞を動かす「電気信号＝カルシウムイオン」 が大事。

イオンバランスが整うと、
　・骨を作る力
　・体の疲れにくさ
　・筋肉の働き
　・メンタル
全部が底上げされます。

骨だけの話じゃなく、体全体の基盤づくりになるんです。